エンジェルだった頃

今日は月曜日

『お母さん 帰って来たらマ○ヤスーパー行こな』

朝学校へ行く前にのぶとい声がした

ジャンプの発売日には一緒に買物に行って

荷物を全部持ってくれる代わりに

ジャンプ代は私持ち

いつからかすっかり定着した坊主との契約の様なもんで‥

金銭的に非情に計画的でシビアなお嬢から

文句を言われずにジャンプ代を親に出さす方法として

彼なりに編み出した労働の報酬としてジャンプをゲットする技

とは言え母親にとって男の子というのは

どこかいつまでも可愛くてしょうがない部分があって‥

姉から不公平だと攻撃されることを避けてやりたいと協力を惜しまない

そんな節もなきにしもあらず

だって “坊主ばっかりずるいし” と怒る姉は

弟が労働と引換に手に入れたジャンプを

後でちゃっかり“貸せよ” と奪い取って読むんだから‥

坊主はスーパーへの道すがら横でお嬢への不満を喋り続ける‥

坊主は言う　『僕が家で嫌いな人 お父さんとお姉ちゃん』

あんなにお姉ちゃんお姉ちゃんと慕い続けた弟を

ボロカスの滅茶苦茶に扱った姉は

まぁ嫌われて当然でしょ

お互い大っ嫌いとか言いながら坊主は結構お嬢に優しいんだけどね